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2016年9月1日木曜日

配偶者控除がなくなるって本当?


以前より議論されていた「配偶者控除の撤廃」について、
2017年度税制改正で検討することが発表されました。

働く主婦パートさんが多い医療機関では、
今後パートさんの働き方に大きく左右する問題です。
今一度、制度のおさらいと、
今後の方向性を見ていきましょう。


現行の「配偶者控除」は、結婚している夫婦の世帯において
扶養の対象となる妻がいる場合、夫の所得税が安くなる、
という制度だということは、ご存知の方も多いかと思います。

扶養の対象となる妻 に該当するのは、年収103万円未満、
この場合夫の収入から控除される金額は、38万円 です。
これがいわゆる、103万円の壁 に該当します。

しかし勘違いしている方も多いのですが、
「控除」というのはあくまでも 
課税される額から38万円分を引ける
というものであり、
収める税金が丸々38万円安くなる というわけではありません。

例)  課税所得が338万円の場合
  338万円-38万円 = 300万円に対して課税
  という考えになります。


分かりやすく説明すると、概ね以下の図のようなイメージです。
                     ※画像がとらばーゆcolmunより抜粋

                   

妻が年収103万円以上になると、
夫の手取り年収が減ってしまうことを懸念して、
勤務調整する主婦が多い、というのが現制度です。

しかし政府としては、税収を上げたいのが目下の目標ですから、
新たに「夫婦控除」というものを導入して、
妻の年収にかかわらず、夫からは一定の控除を適用し、
妻には制限なく働いてもらう、という制度を検討しています。


こうすれば、103万円の壁を気にせず働く主婦が増え、
結果的に夫だけでなく妻からも、所得税が徴収でき
国としては税収が増えるわけです。

この制度は、借金だらけのわが国において、
財務省の長年の悲願であり、導入は前向きに検討されるでしょう。

早ければ2018年1月から導入される「夫婦控除」。
慌ててシフトを増やしたい!と思っても時既に遅し・・
ということがないように、パート主婦の方は今から働き方を検討しましょう。



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